零式百里航空祭


今年は画像盛り沢山(^^)


川崎重工業製93式ZZ-R400出撃

 10月1日、日曜日。0530起床。天候調査の結果、出撃可能と判断。航空祭出撃時のみ着用の204SQTシャツに着替え、ヘルメット等走行装備一式、一昨日配備したばかりの一眼レフカメラ等偵察機材、雨天対応装備を持って、露天駐機場故に前日の雨で整備ができなかった93式ZZ-R400に乗車。常磐高速柏ICまで、柏から岩間ICまで、岩間ICから百里基地までを各々1時間と見積り、0615頃出発。
 今回も前回同様、国道16号線柏ICから常磐高速に入り、一路岩間ICを目指します。ノーズ前面に設けられたラムエアインテークからエンジンに存分に空気を供給させながら対地速度を上げていきますが、高速走行中少しアクセルを戻すと、戻した分以上にエンジンが息継ぎして出力が下がってしまうのが気になります。対地速度以上に対気速度が下がってしまい、瞬間的にエアの供給が不十分になってしまうのでしょうか?
 千代田石岡IC手前の道路状況掲示板に「千代田石岡出口渋滞中」という表示。しかし、本線から見える限りにおいては渋滞はありません。いずれにせよここは航過。
 更に走ること約10分で岩間IC到着。料金所でも1ブース7〜8台の車が並んでいるだけ。本線側道まで出待ちが延びていた去年とは大違いです。
 守谷SAで調達しておいた”料金前払式高速道路料金券”で手際よく料金所を通過。一般道を走ること30分程度で百里基地に隣接する鉾田町に入る。ここから先もバイクにとって渋滞らしい渋滞も無く、程なく百里基地正門に到着。
 昨夜来の雨でぬかるむ駐車場にタイヤをとられながら駐車スペースにたどり着く。時刻は0830、オープニングフライト開始前であります。(ここまではツーリングレポート)

「ウッドペッカー」の大群と「ガマガエル」の里帰り

 当日の飛行展示予定は次のとおり。

時間 展示内容 機種・機数 展示部隊名
0900〜0920 オープニングフライト F-15×4 第7航空団
0940〜1000 機動飛行 F-15×2
1015〜1035 航過飛行、捜索救難 UH-60J×2、U-125A×1 百里救難隊
1050〜1115 航過飛行、戦術偵察 RF-4×6 偵察航空隊
1120〜1145 航過飛行、模擬対地射爆撃 F-15×4 第7航空団、第401基地防空隊
1315〜1330 機動飛行 T-4×2 第7航空団
1335〜1350 機動飛行 F-15×2
1415〜1430 デモフライト F-16×1 USAF第35戦闘航空団

 地上展示のあるエプロン地区に行ってみると、とにかく人が少ない。
 悪天候とウチのカミさんも「ブルーが飛ばないんだったら行かない」と言っていたようにブルー・インパルスの展示飛行中止の影響は大きいようです。
 しかし、ここ百里基地は2つの意味でファントム・フリーク”巡礼の地”であります。
 1つは今や数少ないファントム配備基地であること。新田原と那覇でも見ることはできますがそう簡単に行けませんから。
 そしてもう1つの理由は言うまでもありますまい(笑)。
 ということで私もカミさんをウチに置いてでも来ているのでありますが...

 格納庫前に人だかりができているので行ってみると、本家の替わりに孤軍奮闘している”ブルー・インパルスJr”が早くもエンジン・ランアップを始めています。
 Jr機(車)を近くで良く見るとノーズの辺りに”張りぼて”っぽさが出ていますが、それはそれでOK。
 ちょっとしたデモフライトならぬデモ走行をしながら会場中央の駐機エリアに移動していきます。

 人が少ないということは、写真が撮りやすいということです。デジカメと買ったばかりの一眼レフカメラで、飛行展示機の駐機スポット前や会場真ん中に展示しているファントムを撮りまくります。飛行展示機の駐機スポットには”ウッドペッカー”(RF-4E&RF-4EJ)が一列に並べられており、エプロン地区中央には古巣百里に帰ってきた301SQの”ガマガエル”F-4EJ改がかつての僚友5O1SQ”ウッドペッカー”RF-4E、305SQ”梅干し”F-15Jに挟まれ仲良く並べられていました。もー「ファントム撮り放題」状態(^^)

301SQ F-4EJ改 305SQ F-15J、301SQ F-4EJ改、501SQ RF-4E 501SQ RF-4E

 ついでに去年の百里航空祭の往復の高速で見かけた女装おぢさん、キャンディ・ミルキィさんを今回は会場で発見したので思わずカメラを向けてしまいました。

キャンディ・ミルキー”氏”

 9時前に1機のF-15が離陸。天候調査かと思いきや、どうやらこれがオープニングフライトらしい。悪天候のためGCA(地上からの誘導)で滑走路上を航過するだけ。拍子抜け。
 時折霧雨がぱらつく悪天候のため、飛行展示も次々と予定変更。UH-60JとU-125Aによる捜索救難デモもUH-60J単機のホバーリングデモで終了。デモ中”サンダーバード”(国際救助隊)のテーマ曲が流れていたのはウケたけど。

U-125A 救難機 UH-60J ホバーリングデモ

 お次のRF-4による戦術偵察も単機、GCAでの航過飛行のみ。この間、次の射爆撃デモに備えて、基地防空隊が滑走路脇に展開しているVADS(20mm対空機関砲)で準備を始めています。
 次々とデモフライトが変更(事実上中止に近い)になった穴埋めか、エプロン展示されていたF-15を使ってのスクランブルデモが行われる。スクランブルというと、パイロットが乗り込み、エンジンがかかり次第即出撃というイメージがあるけど、実際はジャイロなどの航法装置の安定待ちがあったりするので、スクランブルのベルが鳴ってから発進するまで5分くらいかかっています。F-15の場合、エンジン始動と同時に可変空気取り入れ口が下がるのでどちらのエンジンがかかったかすぐ分かります。スクランブルデモはランプアウト、タキシングまでで離陸は無し。
 対地射爆撃デモもF-15×2機に変更。F-15が基地に接近すると防空隊のVADSが火を噴き(もちろん空砲)ますが、銃身がF-15を追尾するわけでもなく、水平に射撃するだけなので興ざめであります。もちろん模擬爆発も無し。ちなみにこのページの背景はその時の滑走路上空を航過後、左にブレイクするF-15を捕らえたものであります。

F-15J スクランブルデモ(右のエアインテークが下がっている) 対空模擬射撃を行うVADS


 これで午前中のデモフライトは終了。皮肉にもこの頃になると天候も回復してきている。基地隊員が他の観客と話しているのを聞くと、米軍のF-16のデモフライトは予定通りやるらしい。
 デモフライトが終わったところで、今度は会場中央でブルー・インパルスJrのデモ走行が始まる。
 WAF(女性自衛官)スタイルのナレーターがデモストレーションエリア内を歩き回りながらナレーションする中、6機(台)のブルーJrが見事なデモ走行を披露します。編隊走行もさることながら、特に四方ならぬ五方に散開した5台が一斉に中央に向かって走り、交差する”スタークロス”は平面上の演技であるだけに圧巻であります。

ブルーインパルスjr 1番機 ブルーインパルスjr ナレーター(WAFスタイル♂) ブルーインパルスjr 展示走行

 デモフライトの合間、合間でエプロン地区の売店を覗いてみますが、ブルーが来ていないので「矢本商店」がいないのはわかるとして、恒例の飛行隊のショップが見あたりません。後日知ったところによれば、「公務員が副業をやってはイカン」という主旨のお達しが出ていたとか...
 今回は204SQ、305SQのキーホルダー(これは毎回買っている)とブルーのマウスパッド(シート?)、204SQのミニシールを買っただけ。

 格納庫内では、F-15とRF-4のコクピット見学に長蛇の列が出来ています。ただし写真撮影不可とのことなのでパスしてしまいました。このF-15、プラモデルのような綺麗な塗装だったのでIRANから上がってきたばかりの機体だったのではと思います。
 同じ格納庫内にはファントムに搭載するAN/ALE-41チャフ・ディスペンサーが展示されていて、長らく不明だった(手元に資料が無い)チャフ放出口の写真が撮れたので、いずれ作るF-4EJにスクラッチビルドして付けてやりたいと思います。何故かこのチャフポッドお気に入りなんですよ。

305SQ F-15J AN/ALE-41チャフ・ディスペンサー

 ブルーJrのデモ走行も終わり、天候が回復したので改めて展示機の写真を撮り直したりした後、残るはF-16のデモフライトだけのようだし(この時点ではそう思っていた)、帰りの渋滞も去年で懲りているのでこの時点でRTB(Return to Base=ウチに帰る)とします。

後 の 祭 り

 後日、空自や航空ファンの方々のホームページを拝見すると、どうやら天候がある程度回復した午後には、F-15やT-4の機動飛行も行われたとのこと。早まったか...
 ただし、F-16のデモフライトは期待外れだったという意見が多かったようです。
 今回は、悪天候、ブルー不参加という悪条件が重なった航空祭でありました。ブルー云々はともかくとして11月3日の入間は天気に恵まれるのを祈るのみであります。


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