Hangar No.15


F/A-18F SUPER HORNET
【VFA-103 JOLLY ROGERS with 「スパホの主翼」】
(ハセガワ 1/72)

Roll Out  2010/5/30

▼実機について

F/A-18C/Dをベースに開発された戦闘攻撃機(単座E型、複座F型)。
F/A-18C/Dを改良・大型化したものであるが、魔改造(笑)の結果、
C/D型とE/F型の共通部品は僅か1割程度であり、実際には別物と言っても過言ではない。これはF-16と空自F-2の関係においても同様な事が言える。

日本の次期主力戦闘機(F-X)の候補にもなっているが、加速性能、空自では不要な艦上運用装備などがデメリットとして挙げられている。
F/A-18開発当初、ノースロップ社の計画にあった陸上型F/A-18LがF-16に替わって米空軍に制式採用となり、現行型同様スーパーホーネットに発展していた場合、現行よりもFXの有力候補になっていたのではないかと思う(もっとも、逆にF-16をベースに開発されたF-2が消えてしまうが)。

VFA-103ジョリー・ロジャースは、F-14時代に海軍部隊削減計画により解隊となったVF-84のマーク(スカル&クロスボーン)とニックネームをVF-103(スラッガーズ)が引き継ぎ、F/A-18への機種更新に伴い、攻撃任務のAを加えたVFA-103に改称されたもの。

VF-84(というより尾翼のマーク)を一躍有名にしたのが映画「ファイナル・カウントダウン」(1980年)である。ちなみに私(らっこ屋)はこの映画をリアルタイムで映画館で見ている。
なお、日本では「尾翼にドクロ」というと超時空要塞マクロスのVF-1Sバルキリー(ロイ・フォッカー・スペシャル)が有名であるが、もちろんこのVFA-103(放送当時はまだVF-84)のマークをモチーフにしたものであることは言うまでも無い。

画像をクリックすると大きな画像(640×480)がご覧いただけます。
(2010/7/18 完成写真差し替え)


▼製作ログ

2007年3月に完成したVF-1Aバルキリーの次作として製作に着手。2006年3月にLoneStarさんで販売している「スパホの主翼」を入手していたので、当時販売されていたロービジ仕様VFA-103+スパホの主翼で作り始めたものの、途中でハイビジ仕様VFA-103が出たため、急遽路線変更。

製作は当初順調に進んでいたものの、3分割された機首(左・右・下)、エアインテークの接着・整形で不手際を連発してしまい、製作スピードダウン。
今回の目玉、「スパホの主翼」も慣れないレジン製品の表面処理に時間を要してしまい、途中でシーハリアー(A88仕様)の製作に着手するなどしたため、足かけ3年2ヶ月でようやく完成。

ハセガワのキット自体はパーツの合いも良く、製作者のスキルがそこそこあれば問題なく完成する事ができると思います。
今まで私はキャノピーを「後載せ(付け)サクサク式」で作っていたのですが、今回初めて「先載せ式」で作りました。
ウインドシールドとキャノピーをがっちり接着した後で、シールドとキャノピーの間に僅かな隙間がある事に気付いたのですが、修正不能な段階だったので、隙間をマスキングテープでシールして作業、塗装が終わってマスキングテープを剥がすまで気が気ではありませんでした。
幸いにもコクピット内への吹き込みはありませんでしたが、ウインドシールドの接着で少し透明パーツを汚してしまったのが残念です。

「スパホの主翼」は出来も良く、キットとほぼピタパチでフィットしますが、レジン製品の宿命として表面のピンホール、事後収縮等による歪みの修整にかなり手間取ってしまいました。この作業は数をこなせばもうちょっと効率的に進められると思います。
主翼は表面処理以外、表面処理作業で消えたり薄くなったスジ彫りやリベットの再生くらいです。パイロン取り付け穴が少し浅く、パイロン側のダボを削って対応したのですが、先に取り付け穴をドリルで1ミリほど深彫りしておいた方が接着強度も上がると思います。

主翼以外はいつもの如くキットをストレート組みです。

塗装はVFA-103のCAG機仕様ですが、垂直尾翼を全面黒で塗装してからチップ(先端)の黄色(実際は黄橙色)のデカールを貼るのは色が透ける可能性がありましたので、チップ部分を黄橙色で塗装後、デカールと塗装のズレをカバーできるように、黄色と黒の境界線部分を少し小さめにマスキングして黒塗装後、デカール貼り。
概ね上手くできましたが、チップ塗装部分にアンテナのふくらみがあり、チップ下部に入っている黒ストライプが若干よれてしまいました。

またデカールには機体各所にある熱交換器などメッシュになっている部分まで用意されていますが、左側ストレーキ上にある滑り止めと胴体後部エンジン周り以外はスミ入れで対応。ネットでざっくり検索したところ、胴体後部エンジン周りは通常塗装のままになっている機体が多いようですので、デカールは貼らなくても良かったかも知れません。

機体塗装は塗装図指示通り、Mrカラーの特色をそのまま使用したのでセミグロス塗装の上にデカールを貼ったので部分的にシルバリングも発生。
セミグロス塗装にわざわざクリアーを吹いてグロスにしてからデカールを貼って、再度セミグロスクリアーを吹くのは手間なので特色のグロス化を希望。

兵装は、スカル&クロスボーンのF-4、F-14、そしてVF-1(笑)への流れから、VFAのVF任務をとって艦隊防空仕様。
最初はレガホ(レガシー・ホーネット)でもデモ(?)写真のある、AIM-120を10発(翼下内側、中央各2発、翼下外側各1発、エアインテーク側面各1発)、AIM-9を2発(翼端各1発)搭載にしようかと思いましたが、AIM-120は調達できても、翼下内側・中央のミサイルランチャー(計8基)を自作しなければならず、ランチャーとパイロンの自作は後発・追い抜きのシーハリアーで苦労したので、無改造で出来る範囲を検討。
雑誌やネットで調べた結果、某航空雑誌にボーイング案として出ていたエアインテーク側面、外側パイロンにAIM-120計4発、翼端にAIM-9計2発の形態に決定。
AIM-120はキット付属の2発とハセガワのエアクラフトウェポンセットVから2発。キット付属とセットでは作りが若干違うので、4発ともセットから調達した方が良かった。それにしてもキットのAIM-120の塗装説明、未だに「白」は無いよなぁ...

艦載機特有の脚格納扉の赤縁はガンダムマーカーで塗装。使い方に慣れれば非常に便利なアイテムです。



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