Extra Edition No.1


レトロ自販機(ブックベンダー)
(ハセガワ 1/12)

Delivered 2023/09/12

▼実物の思い出

 昭和の時代、幹線道路沿いにあったゲームセンターの前や風雪を凌げる程度の怪しげな掘っ立て小屋に置かれていたのがこのブックベンダー(雑誌自販機)。
 インターネットどころかビデオすら一般家庭に十分に普及していない時代、エ◯についてはア◯ルト雑誌が唯一の情報源。
 悶々とする田舎少年は、書店でア◯ルト雑誌を買うなど以ての外、そこでこの自販機に頼ることになるのですが、それでもゲーセン前にある自販機は道路から丸見え、小心者の少年は車が途切れるのを待ってエ◯本をゲットしたものです。
 しかしここで一つ問題が。
 自販機前面はマジックミラーフィルムが貼られていて、日中はほとんど中身が見ないので、品定めが十分にできず、なけなしの小遣いを握りしめて来ている少年にとってはかなりのギャンブル。
 だったら夜に来ればいいじゃないかと思いますが、やはりこういう自販機は街(大した街ではありませんが)の中心部から外れた幹線道路沿いにあったりして、ここに来るまで時間がかかるし、今と違って塾でも無ければ夕方以降少年がうろついていられるような時代というか世間ではなかったし、そんな屯できるような場所も無かったので、暗くなってから買いに行くのはほぼ無理ゲーでした。
 って、誰の話をしているのでしょうか(笑)

画像をクリックすると大きな画像がご覧いただけます。


    

    

 昼夜間に見立てた照明の作動を動画にして、YouTube「「web-siteらっこ屋」 補完動画」にアップしましたのでよろしければ御覧ください。

昔懐かしいエ○本自販機のプラモデル

▼製作ログ(言い訳とも言う)

 ハセガワからコレが出ると知って速攻で予約。

 自販機は接着剤不要のスナップタイト、中に飾るア◯ルト雑誌(の表紙)と有害図書投入箱のペーパーキットまで付いています。
 しかし、ア◯ルト雑誌はハセガワの女性フィギュアの広告の一部を使ってそれらしい表紙にしているだけなのでリアリティに欠けますが、これは致し方ありません。

 そこでキット自体は素組みにして、中身を出来るだけ当時の自販機に近づけるべく、以下の追加工作を行いました。
 1.昭和時代のア◯ルト雑誌を入れる。
 昭和のア◯ルト雑誌の表紙はネットで検索すればいくらでも出てくるので(マニアはどこにでもいる(笑))、キット付属の本のサイズに合わせて写真プリント用紙に数十冊分をまとめて印刷、切り出して陳列棚に両面テープで貼り付け。後で商品を入れ替えることもできます。

 

 2.マジックミラーフィルムを貼って、中に電飾を施す。
 今回の製作のメインがこれで、マジックミラーフィルムは正面の透明パーツにフィルムを貼るだけですが、電飾については実物同様蛍光灯を入れるのは無理なので、当然小型LEDを代用に使うことになります。
 照度は可変にしたかったので、最初は市販の2灯・可変キットを購入して組み込んでみたのですが、2灯では不十分、かと言って同じキットを複数入れるのも芸が無いので、結局自分でパーツを買ってきて組み込みことにしました。
 世の中便利になったもので、プラモデルをはじめ様々な用途でのLED電飾記事がネットにはあるので、それを参考にして回路と言うか結線を考えました。
 自分で組み立てるのを考えるとあまり複雑な回路にはしたくないので、チップLED2つを直列につないで、それに定電流ダイオード(CRD)で1セットにして9V角電池で使えるようにして、これをいくつか並列接続、必要に応じて半固定抵抗を入れて照度を調整できるようにしました。
 必要な部品を検索して、約40年ぶりに秋葉原で部品調達。今回は秋月通商さんで部品など9割を調達。チップLED、CRD、半固定抵抗は多めに用意しておきます。
 検討の結果、チップLEDは左右に4個ずつ入れることにして、組み立てはユニバーサル基板に極性に注意しながらチップLEDやCRDを差し込んで仮接続、とりあえず点灯することを確認。
 やはり照度調整ができた方が良いので、回路入り口に半固定抵抗を入れて回路は完成。
 チップLEDのコードは製品そのままの長さなので、自販機内はコードでごちゃごちゃしています。
 ところが間抜けにも1枚のユニバーサル基板に全てを組み込んだため、自販機の中に入れてしまうと照度の調整ができなく666666vなるので、急遽小型のユニバーサル基板を用意して、電源(電池)、スイッチ、半固定抵抗は自販機外に変更。
 途中、短絡事故を起こして半固定抵抗を壊してしまった影響か、一番下のチップLEDの輝度が下がってしまったもののとりあえずそのまま。
 なお、自販機内側は反射率up、透過防止のためアルミテープを貼りました。

   


 3.簡単なヴィネット(ジオラマ)にする。
 100均で額縁を買ってきてグレーサフェーサーで塗装してアスファルトに見立てたプラ板を貼り付け、自販機はコンクリートブロック(塗装した木片)で嵩上げ、背景は今は亡き地元のゲームセンター「ロマンス」の写真がネットにあったので、これをスチロール板に貼り付けて再現。手前の白線は駐車スペース。
 自販機下から配線を出して壁に穴を開けて裏側の電源部と接続しています。穴はプラ板を箱型に組んだアウトレットボックスで隠しています。

 ちなみに自販機の前に落ちている(捨てられている)設定のアダルト雑誌は、そもそも開いた形の雑誌のパーツがあるので、それに適当に拾ってきた表紙、裏表紙、見開きを組み合わせてそれらしく作ったものです。

   


 4.動画にフィギュアを添える。
 LED照明のオン・オフを動画で紹介しようと思い、最初はそのままオン・オフだけ撮影したのですが、それだけでは物足りなかったので、誰のことかは言いませんが中高生が買いに来た設定で、当時のスポーツ自転車の模型「1/12 丸石サイクル ヤングホリデーPCスーパー5FFP」を置いてみようかとも思ったのですが、自転車だけあっても今イチな感じがしたので1/12フィギュアに変更、有名なfigmaは高額&入手難なので、パチもん類似商品を調達しました。

 

 これ「BANDAI」って書いてあるけどホントか?

 グレーのフィギュアをそのまま立たせるのも芸が無いので、名探偵コナンに出てくる黒タイツの「犯沢さん」風にするためフラットブラックで塗装して、目と口は白マスキングテープでそれっぽくしていますが、動画ではほとんど分からないので、こちらで記念撮影(笑)

 

 ちなみにfigmaから過去に「名探偵コナン 真・犯人」としてそのものズバリが出ていますが、当時の定価で約5千円、今では1万円近いプレミア価格なので手が出せないと言うより、チョイ役で使うには高すぎます。

 レトロ自販機自体は完成したのは約1年前なのですが、動画でアレコレ試行錯誤したり、例によってプラモデルの製作が滞ったりしたこともあり、漸く公開にこぎつけました。


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